報告:合理的配慮ってなんだろう ~視覚障害者の読書のために~

秋晴れの10月24日、相模原市立図書館にて、専修大学の野口武悟先生をお迎えし、「合理的配慮ってなんだろう~視覚障害者の読書のために~」が開催されました。この学習会は、2016年4月「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)が施行される前に、その法律の内容を詳しく学ぶために開かれました。会場には、視覚障害者の方へ普段支援を行っている、相模原市録音奉仕会、相模原市点訳赤十字奉仕団、相模原市拡大写本赤十字奉仕団の方や、視覚障害該当者、図書館職員、学校司書、など多くの方が来られました。

合理的配慮_1

野口先生の講演では、「障害者差別解消法」という法律がなぜできたのか、その背景を追いながら、「合理的配慮」とは「障害者一人ひとりのニーズをもとに状況に応じた変更や調整を体制や費用などの負担がかかりすぎない範囲において行うこと」、行政機関等と民間事業者双方に「合理的配慮」を的確に行うための「基本的環境整備」に努めることが求められていること、など、法律の難しい文言を、わかりやすく教えていただきました。また、来年4月施行後、図書館として行う「基礎的環境整備」や「合理的配慮」などの対応例も詳しく挙げてくださいました。配慮が後回しになりがちな、ディスレクシア、知的障害、聴覚障害などにも触れ、その困難さがどのようなものなのか、お話くださいました。

合理的配慮_2

後半は、5~6名のグループを作り、図書館へのニーズや、問題点などを話し合いました。視覚障害者の方々からは市立図書館の点字ブロックについてなど多くの意見が出ました。他にも参加者から、耳慣れない「合理的配慮」はあえて構えてする支援というよりは今までやってきたこと、居場所としての図書館、指定管理になって協定に含まれないサービスについて、など各テーブルで短い時間でしたが、活発に話し合われました。

合理的配慮_3

図書館が環境整備や合理的配慮の提供へ向けて準備をしても、当該障害者の方々へその情報が届かなければ意味がなく、まずは知ってもらうこと。そして、誰もが利用できる図書館を実現するために「特別な対応」から「当たり前」への意識の転換を行うこと。情報のバリアフリーに取り組むなど、私たちができることから一歩ずつ、進めていきたいと思いました。

合理的配慮_4